RECENT ARTICLES 記事紹介

画像解析のイメージ

連載「AI・ロボット・IoT利活用を追う」15

ジャパン・カレント

2017年9月18日(月) 3301号

ジャパン・カレントは、写真共有型SNS「インスタグラム」の投稿写真に含まれる情報をAIで解析し、商品やサービスの消費動向やSNS上のトレンドを「見える化」するSNS画像解析サービスを展開している。
同社マーケティングディレクタの中大路智崇氏は「当社ではSNS画像解析サービスを活用して、従来なかった視点による商品開発を顧客に提案している。現在SNSをベースに商品企画や商品開発のヒントを取得したいという企業ニーズがあり、そうしたニーズに応えるべくサービス化に至った」と述べる。

インスタグラムをはじめとしたSNSは若者を中心に利用が盛んで、日々膨大な投稿がなされている。そうした投稿はマーケティング調査などに有効だが、あまりに情報が多すぎて、人手によるデータ処理に時間とコストがかかる上、画像の中にある重要情報を見落とすこともある。
こうした課題を解決するためにAIを使っている。
具体的には画像認識技術を採用し、画像とコメント、ハッシュタグから投稿内容を「利用シーン」「人物」「物」などに分類してそれぞれの言葉の結び付きを分析し、インスタグラム上のトレンドなどを「見える化」する手法を実用化した。
「NTTドコモのAIを活用している。AIでコストがかかる部分は、大量の学習データを持たせることだが、ドコモのAIはその部分に優れており、精度も高く、細かいシーンまで把握することができる」(中大路氏)。

ところで、トレンドを見える化することが、どのように商品開発に役立つのか。
例えば同社は現状、若者向けジュエリーを製造販売する企業の商品開発・マーケティングに携わっているが、日用品ではないジュエリーは購入頻度が限られており、いかに購入頻度を上げていくかが売上拡大のポイントになる。
SNS画像解析サービスで20―30代女性のインスタグラムを調査すると、「ペット」と「ロックフェス」というキーワードが浮かび上がってきた。
「ペットと一緒に写真を投稿する女性が多いことから、ペットとおそろいのアクセサリを販売すれば、一度に2つの商品を買っていただけるかもしれない。またロックフェスもアクセサリと相性がいいので、それぞれのロックフェスに似合うアクセサリを販売すれば、購入頻度の増加が期待できる。このようにSNS情報を解析した上で、商品開発に役立てていくところが当社ならではの新規性だと捉えている」と中大路氏は話す。

こうしたビジネスモデルは米国では「マーケティングサービスプロバイダ」と呼ばれ存在感を強めているが、日本ではまだ馴染みが薄く、同社が先行している状況だ。
現在は「モノ消費」から「コト消費」へシフトしており、モノを買ってもらうには、コトのトレンドを知ることが重要になっている。トレンド調査とターゲット設定にSNSを活用し、それを販売戦略に反映させる流れは今後も大きくなるだろう。
同社では今年度中に30社の顧客獲得を目指す。消費者に実際のモノを提供する小売業を中心に訴求するとしている。

ページトップへ

POINT OF VIEW ポイントオブビュー

採用情報

現在はありません。

お問い合わせ

TEL:03-5937-5480
FAX:03-5937-5476
Mail: info@denkeishimbun.co.jp

facebook