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NTTのめざす世界

IOWN構想でホワイトボックス時代に対応

NTT

2021年8月2日(月) 3464号

NTTとACCESSは先月27日(火)、「IOWN構想の実現」を目的とした提携に合意した。この提携を通じてIOWN時代の新たなユーザインタフェースとUI/UXの研究開発を進める。ACCESSの子会社であるIP Infusionを活用し、NTTが開発したソフトウェアをグローバル市場向けに販売していく基盤を整備。さらに開発したソフトウェア製品をグローバル展開するためのバリューチェーンの構築にも取り組む。
NTTはIOWN構想に向けてホワイトボックス化を志向している。ホワイトボックスとは内部構造や動作原理、仕様などが公開されたソフトウェア、システムのことだ。
ホワイトボックスを志向することは、NTTの従来ビジネスモデルを抜本的に見直すことにもなる。
同社執行役員経営企画部門事業企画室長の柳瀬唯夫氏は、「いままではハード・ソフト一体でネットワークを組んでいた。具体的にはNTTで開発した技術に対してNECや富士通などのベンダが商用化、外販、保守を担い、それらをNTTグループに導入していた。一方、ホワイトボックスになると、垂直統合でハード・ソフトを一体的にやっていたベンダがバラバラになり、どこか1社に任せれば済むというわけにはいかなくなる」と説明する。
簡単に言うと、従来のNTTは開発と購買は自社で行っていたが、商用化や外販、保守は他社に任せていた。ハード・ソフトが一体の垂直統合型だったので、特定の1社に任せることができた。
しかし、ホワイトボックスの時代になると、商用化から外販、保守までを一手に担うベンダがいなくなる。
そうなると外販や保守などの機能が失われる。NTTとして失われた機能をいかにしてカバーしていくか。そこに事業化に向けた大きな課題がある。
「そのためNTTとしては、商用化をする事業者、導入して保守サービスをする事業者などのパートナーを募っていく。とくにNTTの根本的な弱点でもあるグローバルな外販チャネルを持っているパートナーが必要不可欠だ。IOWN構想の実現を視野にいまからその体制を整備しなければならない」(柳瀬氏)。
その第一歩がACCESSとの提携だ。
例えば、NTT研究所ではIOWN構想を視野にネットワーク関連のOSを開発している。一つは光伝送向けネットワークOS「GoldStone」であり、もう一つはデータセンタ内にあるスイッチ機器のネットワークOS「Beluganos」である。研究開発は進んでいるが、これらのOSはホワイトボックスのハードウェアの上で作動することになる。
こうしたOSの外販や保守をIP Infusionが担当する。
IP InfusionはネットワークOSのパイオニアであり、米AT&TのネットワークOSのグローバル外販や保守を担っている。またマイクロソフトもIP Infusionを通して、自社開発のネットワークOSをグローバルに展開している。
柳瀬氏は「NTTが先進的なインフラソフトウェアを開発し、IP Infusionが商用化し、グローバルな販路、保守体制を整備するという組み合わせは、将来につながるものと期待している」と話す。
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